働き方が多様化する現代では、「フリーランスとして自宅で働きたい」という主婦が増えてきました。主婦がフリーランスになった場合、家の事や子育てと両立しやすそうというイメージがあります。
しかし具体的にはどんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、主婦がフリーランスになるメリットや注意点をご紹介します。
「主婦でもフリーランスになれる?」
「主婦が扶養範囲でフリーランスとして働くには?」
と気になる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
主婦ならではの「フリーランスになるメリット」
フリーランスとは、「会社に雇用されず業務委託などで業務を受注する働き方」のことを指します。自由な働き方ができるとして、独身の方はもちろん、主婦の間でも注目が高まっている働き方です。在宅の場合は通勤時間も不要になり、可処分時間が増えます。
もし主婦がフリーランスになった場合、それ以外にどのようなメリットがあるのでしょうか。
自分のペース・スケジュールで働ける
主婦が在宅フリーランスになった場合の最大のメリットは、働くスケジュールを自分で決められることです。
会社に雇用されている場合、決まった時間に出社して働く必要があります。しかしフリーランスであれば、開始時間も終了時間も自分が決められます。
都合の良い時間にだけ作業ができるので、何かと忙しい主婦にぴったりな働き方だといえるでしょう。
家事や子どものお迎え、緊急時などに対応しやすい
昨今では共働き世帯が増え、家事・育児の分担化が進んでいるご家庭も多くなりました。しかし、パートナーの勤務時間・形態によっては、主婦の家事・育児の分担割合のほうが多いケースもあるでしょう。近所に頼れる親類がおらず、核家族で暮らしているご家庭であればなおさら、主婦である妻の負担が増えがちです。
しかしフリーランスなら、仕事の量やスケジュールなどの調整が可能です。子どもの行事やお迎え、急な発熱で病院へ行く……といったタスクにも対応しやすくなるでしょう。
また、地震や台風などの災害が起きたとき、フリーランスなら緊急のお迎えが必要になってもすぐに迎えに行ってあげられます。「いざというときすぐに対応できる」という安心感は、フリーランスだからこそのメリットです。
主婦がフリーランスになる際の注意点! 扶養の範囲を確認
主婦がフリーランスになる際は、「扶養」について考える必要があります。また、主婦がフリーランスになる場合は「本業として成り立つか」も重要です。さっそく、2つの注意点をチェックしてみましょう。
夫の扶養範囲内で働きたい場合は、年収の上限に注意
主婦がフリーランスとして働く場合、扶養範囲内で働きたい……という方も多いのではないでしょうか。
扶養には、「税法上の扶養」に加え「社会保険上の扶養」の2つの概念が存在しています。ここでは主婦側から見た前提でご説明します。
①税法上の「扶養」
配偶者控除、配偶者特別控除のこと。
・配偶者控除は「納税者(夫)の合計所得額が1000万円以下、かつ配偶者(妻)の年間所得が48万円以下」の場合に適用されます。
・配偶者特別控除は、納税者の条件は同じで、配偶者(妻)の年間所得が48万~133万円以下となる場合に適用されます。
年間所得は「年収-事業経費を引いた金額」となります。仮に「妻がフリーランスで青色申告事業者、かつ年収200万円を稼いでおり、経費で100万円かかった」という場合は次のような計算となります。
200万円(年収)-青色申告の特別控除65万円-経費100万円=35万円
この場合所得額そのものは「35万円」となるので、扶養されていると認識され、配偶者控除の対象となります。
②社会保険上の「扶養」
夫の会社の健康保険で扶養者として認められるには、年収制限がついている場合がほとんどです。主婦が扶養認定を受けるには、毎年同じ時期に、被保険者となる「夫」が、扶養認定の申請を行います。
【フリーランス主婦を対象とした、よくある条件例】
- 年収130万円未満
- 経費を引いた手取りの年収が130万円未満
- 年収130万円未満で、かつ月収10万円未満
条件は健康保険組合によって異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。
また扶養認定を受ける場合は、確定申告書の写しなどの書類が必要になる場合もあります。主婦がフリーランスになる場合は、こちらも要確認です。
いきなり独立すると頓挫する可能性も……
フリーランスの仕事は、受注数や単価が上がるほど収入アップが望めます。しかしそれは裏を返せば、受注が無ければ収入もゼロになるということです。
主婦がフリーランスになる場合、「妻側の収入がなくても、最悪夫の収入でやっていける……」というご家庭もあるかもしれません。ですがせっかくなら、主婦であっても「本業として安定した収入が見込めるか」を基準にフリーランスになるか判断することをおすすめします。
なお、「主婦がいきなりフリーランスとして独立するのはハードルが高い」という場合は、副業から始めてみる手もあります。副業としてある程度の期間やってみて、収入や仕事内容的に「本業としてやっていけそう」と判断できる場合に独立するのです。反対に「本業としては続かなさそう」と感じたら、別の副業でお試し期間を設ければOKです。
主婦とフリーランスは相性◎! まずは副業から始めるのも吉
フリーランスとして働けば、時間の融通が利きやすく、家の用事や子どものお迎えなどもこなしやすくなります。また緊急時のお迎えにも対応しやすいので、お子さんを第一に考えたい主婦でも安心して働けるでしょう。
在宅フリーランス×主婦にはバーチャルオフィスがおすすめ
ちなみに主婦の中には、在宅フリーランスとして活躍されている方がかなり多いとされています。ただ、自宅でフリーランスとして働くとなると、「見ず知らずの仕事相手に住所を知られないか不安」という方も多いのではないでしょうか?
ご家族と一緒に住んでいる自宅だからこそ、家族には迷惑をかけたくないですよね。
そこで、主婦の方におすすめなのがバーチャルオフィスです。バーチャルオフィスは「事業用の住所を貸してくれるサービス」で、自宅住所のプライバシーを守りながら安全にフリーランスの仕事ができるのが魅力です。
また、格安バーチャルオフィスの「レゾナンス」のように、低価格で都内一等地の立派な住所が借りられるところもあります。主婦の方はこうしたバーチャルオフィスを利用すれば、家族に迷惑がかかりにくく、かつクライアントからの信頼性を高められるのでおすすめです。
フリーランスとして独立したい主婦の方は、ぜひ検討してみてくださいね。